2012年1月22日日曜日

熱劣化からの復活

近所で、土日にファーマーズ マーケットが開催されます。
今のように英語が通じない事に慣れてしまう前は、その市場に出かけるのも冒険でした。
そんな昨年の8月頃に、勇気を出して試飲し、買ったワインを開けてみました。

[Wine] Frederick cellars Cabernet Sauvignon 2008
アメリカ メリーランド州にあるフレデリック セラーズ カベルネ ソーヴィニヨン 2008です。
上記した市場で、$30(~2400円)で購入したと思います。
光を通さない黒紫に近いルビーの色をしており、涙もしっかりみれます。
アロマは微かというよりは、潜っている感じのカシスで、表面にあるのはダークチョコレートの冷たいニュアンスです。
タンニンは程よいのですが、その後の酸味がとても強く、喉に来る感じでした。
閉じている印象ではないです。
夏場に市場で買ったから、熱劣化しているのか…。
確かに少しコルクが浮き気味でした。

へこんで、半分残していたのですが、翌日飲んだら美味しくなっていました。
アロマは変わりませんが、酸がまろやかになってバランスが向上。
余韻はあまりないですが、ボルドーのような上品な味わいです。
うーむ。ワインは楽しいですね。



[Dish1] テンダーロインステーキ
以前記述したレストランを超えれるステーキの焼き方(→こちら)を、今度はヒレ肉に適応してみました。
ただ今回はオーブンの焼入れが不十分だったのに、乗せるバターの量が多すぎて、肉汁とバターで作られるソースを待つうちに肉に火が通り過ぎました。
嫁さんに頼らずに作れるレシピのはずなのですが、撃沈です。
前回の方が、美味しかったです。
付け合せのパスタは嫁さんが作ってくれたのですが、よくハンバーグの横にあるやつで、とても美味しかったです。

[Dish2] エリンギのバター醤油
エリンギは歯ごたえもあるし、美味しいし、大好きなのですが、味でステーキを上回られた時は若干ショックでした。
今回のワインは酸味がえぐかったので、相性は良いとは言えませんでしたが、ご飯と食べても美味しい料理です。

[Dish3] ロスティ
ワインを飲むときの定番になりつつあります。
それ程、美味しいのです。
今回のワインにすら、合わせにいってくれました。

[Dish4] モッツァレラチーズとバジル入りチキンソーセージ
翌日にワインに合わせたのは、このチキンソーセージです。
前回はカリピノに合わせて、とても良い相性を見せ付けてくれた料理ですね。
上品なワインに化けたとは言え、やはりカベルネ ソーヴィニヨンよりは、ピノ ノワールの方がさらに合うと感じました。

2012年1月16日月曜日

WS誌 2011年 第43位のスパークリングワイン

とある日、ポストにワイン屋のチラシが入っていました。
「近所に開店したので、皆さん来てください。15%OFFです。」と言っています。
有難く、15%OFFでワインを買わせて頂きました。

[Wine] GRUET Bland de Noirs New Mexico NV
Wine Spectator誌で、2011年のTOP100の内、第43位に輝いたスパークリングワインです。
上述したワイン屋さんで、およそ$15(~1200円)で購入しました。
まず、コルクを少し回した段階で、内部圧により、すこしずつコルクが浮いてきます。
その後、思った以上に噴きました。
シャンパンの開け方もしらないのか?と若干厳しい質問を嫁さんから頂きました。

ロゼまではいかないですが、色がついていて、勢いよく泡が立ち上ります。
柑橘系と蜂蜜のニュアンスが混ざり合ったようなアロマで、飲むととてもドライです。控えめな芯がある感じがして、美味しいスパークリングです。
レストランでこのレベルがグラスで出てきてくれると嬉しいと思うのですが、前回のMUMM NAPA Brut Roseの方が、余韻が楽しめる分、美味しかったですかね。→MUMM NAPA Brut Rose


[Dish1] いかのアーリオ・オーリオ
オリーブオイルに、唐辛子、にんにくと言えば、ペペロンチーノですね。大好きな料理です。
今回はイカがペペロンチーノに調和しきっていなかったですが、とても美味しかったです。
そして、予想より遥かに辛かった。
スパークリングを飲むと、一瞬泡の刺激が口を支配し、何故か辛さが倍増します。
これを相性が良いとは言わないのでしょうが、自分は辛いものが好きなので、非常に楽しめました。
スパークリングがドライなので、変な後味も残らずに、ペペロンチーノを堪能できました。

[Dish2] マスタードドレッシングのサラダ
マスタードとオリーブオイルを合わせたドレッシングで、ハーブが入っているオーガニックサラダのくせを非常に良く生かします。
サラダの味を完全に覆い隠す市販のドレッシングより、好きですね。
またマスタードの切れ味が、スパークリングの切れ味とそれなりに似た方向を持っていたのか、相性が良かったです。
ただ、スパークリングにあるかすかな果実のニュアンスを探しにいくには、ちょっと強いかもしれません。

[Dish3] 焼きトマト
可愛らしく見えて、内部には高温の水分を蓄えているプチ爆弾です。
火傷しそうになりました。
すこし冷やしてから食べれば、トマトソースを飲んでいるかのような濃厚な味わいです。
酸味もあるし、とても美味しいですね。
スパークリングも悪くないですが、やっぱりサンジョベーゼと合わせてみたいです。

アメリカのカベルネ・フラン

仕事を家に持って帰ってきたのですが、それに必要なプリンターが死んでしまいました。
中古で買っていたので修理費の方が高い事と、期限が迫っていたので、急遽プリンターを買いに。
店の人と散々話して、納得したプリンターを買ってきました。
しかし、家に帰ると、死んだはずのプリンターが見事に復活…。
嬉しくも虚しい複雑な心境に追い込まれた心をワインで癒しました。


[Wine] ELK RUN Cavernet Franc 2010
以前、訪れたメリーランド州のワイナリー、エルク・ランで$30(~2400円)で購入したカベルネ フランです。
フラグシップはカベルネ ソーヴィニヨンですが、最も評価をされていて、数々の賞をとっているのはこのワインです。
色は、黒みがかったルビーで、アロマは控えめ。寡黙なカベルネ ソーヴィニヨンと言った感じで、目隠しで品種を当てられる自信はないですね。
柔らかいタンニンを感じた後に、分かりやすい酸味が来ます。アフターは数秒で、複雑さや深みはあまり感じません。これと言った個性は感じないのですが、小さくまとまりながらも、優しく美味しいワインでした。
ボルドーのワインでは、セパージュを知った上でも、個々のブドウの個性を判別するのは素人に困難に思えます。そんな時、単一種から作られる事が多いアメリカワインは、ブドウの個性を勉強するのに本当に適しているなーと思った今日この頃です。



[Dish1] 豚肉のマーマレード醤油焼き
ピノに対して、最高の相性を見せた料理です。
今回もワインとの相性は良かったのですが、前回には及びませんでした。
まず、料理のオレンジピルのニュアンスが若干弱かったことと、ワインにフルーツのニュアンスが無かった事が原因ですかね。
それでも、とても美味しかったです。

[Dish2] ロスティ
高級ポテチ、再びです。
今回は、モッツァレラとプロヴォローネのチーズを個々に使用した物を嫁さんに作って頂きました。
プロヴォローネのポテチの方がチーズの味わいが少し強かった感じですね。ピノに引き続き、カベルネ フランとの相性も最高でした。

[Dish3] ベーコン入り、サラダ
近頃、体重が増加傾向にあります。車という文明の利器に、毒され始めました。
そこで、オーガニックのサラダの登場です。
折角オーガニックなんだから、素材の味を楽しみたいと、オリーブオイルとバルサミコ酢をかけて頂きました。
若干、バルサミコ酢をかけ過ぎてむせてしまいましたが、方向性はいいですね。
バランスをもう少し整えれば、今回の赤とも合うと思います。

2012年1月10日火曜日

$5のカリピノの実力とは…

先日、雪が降りました。
自分が居るのはアメリカ東部。北部に比べれば寒さも雪の量も常識内なのですが、帰宅しようとすると、車の上に10cm弱の雪が積もっていました。
確か数年前までは雪景色が好きだとか言っていた気がするのですが、素直に面倒くさいなと思いました。
年はとりたくないですね。

[Wine] flipflop Pinot Noir 2009

よく行っていたワイン屋さんで、お勧めを聞いて買った$5のカリピノです。
2009がピノのファーストヴィンテージらしく、未知数のワイン。
嫁さんや知人からは、何故に$5のワインを買ったんだ?と言われました。

色調は透明感のある淡いルビー。ラズベリーや紅茶のアロマがあり、若々しい印象。
カリピノらしい甘みを感じた後、まだまだ強い酸味がやってくる。
アフターもあり、干したプラムのニュアンスがある。
バランスは少し厳しいですが、芯がある分、そこまでは外していないと思います。
ただ、やっぱり値段の限界を感じてしまいました。
$20のブルゴーニュを買い、あまり良い年ではないと、こんなのもあるよねって味です。

翌日に飲んでも、抜栓したてのような若々しさでした。
すこしまろやかになったのですが、都合よくは化けませんね。


[Dish1] モッツァレラチーズとバジル入りチキンソーセージ
アーミッシュという言葉をご存知でしょうか。
かなり厳格なキリスト教の一派で、電気は使わず、昔ながらの農耕や牧畜を行い生活をされているそうです。そのアーミッシュさんがマーケットを開くのですが、安い上に最高品質の肉が手に入ります。
このソーセージもそこで買ってきたもので、上品な上に、肉汁が溢れ、とても美味しかったです。もう少し良いワインに合わせたかった。

[Dish2] ロスティ
高級ポテチと思ってください。
ジャンクフードが好きだけど、ワインも好きという方に朗報です。
さく状にスライスしたポテトを、チーズで固めた料理なのですが、まさにどんなワインにも合う魔法のポテチですね。
今回のピノとも最高の相性でした。

[Dish3] グリーンアスパラの目玉焼きのせ
写真の状態はまだ全力ではありません。
上に乗っている半熟卵を崩し、仕込んであるモッチァレラと一緒に食べるのです。
茹でたアスパラに濃厚な卵がかかる感じで、好きな味です。
しかし、卵の難しさがあり、ピノと食べると風味が相殺してしまいました。

[Dish4] ちぎりキャベツ 味噌オリーブオイル添え
本日のキャベツ料理です。


[Dish5] ピーマンの肉詰め
最後は翌日に合わせたピーマンの肉詰めです。一個はご飯と、一個はワインと一緒に食べました。
アメリカの野菜は、無駄に大きい事が多いのですが、ピーマンは当たりと言えます。
肉厚で味がしっかりしているので、苦みが利いて、とても美味しい料理です。ピノよりは、カベルネやメルローとさらに合いそうですね。

2012年1月7日土曜日

クロ・デュ・マルキで嫁さんのバースデーディナー

結婚して一年目、初めての嫁さんの誕生日です。
どこまで滞在できるかも分からなかったアメリカに着いて来てくれて、ずっと支えてくれている嫁さんに、感謝を伝える日ですね。
特別なワインを!と思ったのですが、財源を管理されているのはあちらなので、高価なワインは却下をされました。そこで、嫁さんが好きなクロ・デュ・マルキでバースデーディナーです。
ちなみにヴォギュエのミュジニーを飲みたいと言われていましたが、それは中々ですよ。


[Wine] Clos du Marquis 1996


レオヴィル・ラス・カーズのセカンド・ワインであるクロ・デュ・マルキ 1996です。
生まれて初めてのフランス料理のフルコースを食べに行ったときも、結婚前の嫁さんが選んだのがこのクロ・デュ・マルキだったので、色々思い出深いワインです。
エッジまで黒味がかったガーネットの色をしており、古酒のレンガ色のニュアンスはないです。
かすかな赤い果実と墨のようなアロマ、ほど良い熟成が感じられます。
うまみが凝縮していて、まろやかで滑らかなタンニン。アフターは10秒ぐらいでしょうか。
しかし、抜栓から2時間後、急に開いて果実味が溢れ出しました。
セカンド・ワインのはずなのですが、ここまですごいとは。 
$65(=5200円)とそれなりにしますが、本当にお勧めのワインです。


[Dish1] ステーキ
今までの料理は、全て嫁さんが作ってくれていたのですが、今回は誕生日。
自分が作らせて頂きました。
レシピは、ニューヨークの有名なステーキ店のシェフから伝聞です。
「両面に塩、胡椒をした後に、オーブン対応のフライパンを使い、強火で肉の6側面を全部焼き、肉汁を閉じ込めます。その後、無塩バターを適量肉に乗っけて、そのままオーブンに突っ込みます。350Fにしたオーブンでおよそ7分間。」
そこらのレストランを遥かに凌駕した味です。
ちょっと落ち着いたクロ・デュ・マルキには強かったですが、相性は良かったです。

[Dish2] じゃがいもの粒マスタードグラタン
薄くスライスしたじゃがいもを使ったグラタンですね。
シンプルな味ながら、生クリームの柔らかさと、マスタードの風味が調和している料理です。
じゃがいもは時よりポクポクして水分を奪うイメージなのですが、これは薄くスライスされている上に、ソースが各層に染み込んでいるので、とても食べ易くて美味しいです。
あまり主張し過ぎず、ワインと良い相性でした。
ちなみに、自分の能力では一品が限界だったので、他は全て祝われるはずの嫁さんがサポートとして作ってくれました。結局は働かせてしまいましたね。

[Dish3] 焼きプチトマト
オーブンで焼いたトマト。レシピは以上です。
焼く事により水分が減って、旨味が凝縮し、とても爽やかな酸味が出てきます。
他の料理やワインが、こってり、まったりだったので、とても良い清涼剤になりました。
やはりサイドメニューは重要ですね。

[Dish4] キャベツの和風ドレッシング
何度も出てますね。好きなのでいいんです。

2012年1月2日月曜日

カレラ・ミルズでワイン初め

この時期、日本では正月ですね。クリスマスからのいきなりの模様替え。
節操がない気がしますが、クリスマスのきらびやかな雰囲気も、正月のまったりした雰囲気も両方楽しめるので良いですね。
アメリカは新年に何の感慨もないので、いきなり三が日から仕事です。
それでも新年は祝いたい。そこで、カリピノでお祝いです。



[Wine] CALERA MILLS 2005
味わいとワイナリー建設までのストーリーから、カリフォルニアのDRCと目されるカレラです。
一度飲んだ事のあるDRCはお亡くなりになられていたので、比較はできないのですが、カリピノの頂点の一角を味わいたいと、ずっと気になっていたんです。
近所のワイン屋で$44(=3500円)で手に入れました。

グラスにワインを注いだ端から、ローストしたオークやベリー系の香りがあふれます。外観はピノらしい透明感と漆黒に近いルビー色。
とても滑らかな口当たりでタンニンはほとんど感じなく、酸味と甘みが口に広がります。アフターやスケール感はないのですが、バランスがとても整っている印象でした。
ブルゴーニュでは当たりを引かないと、ここまでのものは飲めないと思いました。
しかし複雑な構造やスケール感を求めているので、この延長上にそれらがあるのかは分かりません。ブルゴーニュに戻るか、カリピノの上級キュベに挑戦するか悩みどころです。



[Dish1] 豚肉のマーマレード醤油焼き
最初はそれ程、期待をしていませんでした。マーマレードってオレンジのジャムでしょと。
まず、一言。とても美味しいです。主張し過ぎない甘辛なソースに、時々現れるオレンジのニュアンス。凄く上品です。
そして、今回のベリー系のアロマ全開のピノと完全な相性です。料理とワイン、両方で様々なフルーツが見え隠れして、食べて飲んで楽しめる。また是非食べたい料理ですね。

[Dish2] アボガドとモッツァレラのわさび醤油
わさびが大好きなのもあるのですが、この料理も当たりです。たっぷりのわさびを付け、口に含みます。わさびの香りが鼻に抜けて、後はショックが襲いくるのを待つのですが、アボガドとモッツァレラが手に手を取って、ショックを和らげます。不思議な料理です。
しかし自分の場合はわさびをつけ過ぎているので、ピノには強かったです。でもやめれませんでした。

[Dish3] キャベツの和風ドレッシング
何度も出てきているキャベツ料理ですね。
やはり最後はキャベツを食べながら、まったりです。